「こども文化センター」ってどんなところ?

「こども文化センター」ってどんなところ?

「こども文化センター」(児童館)は、児童がすこやかに育ちゆく願いをこめて、児童の地域での遊びの拠点として、また児童の健全育成を目指して設置されています。おおむね、川崎市内の中学校区にひとつずつあり、中原区内は10カ所にあります。

0歳から18歳未満までの児童なら誰でも利用できる施設ですが、未就学児の利用は保護者の同伴が必要です。利用には事前の申し込みや登録は必要ありません。また、青少年の健全育成や市民活動に携わる地域の方も利用ができます。(利用方法については、各こども文化センターにお問い合わせください)

今回は、「小杉こども文化センター」を取材しました。


小・中・高校生の居場所づくりとは?

施設によって違いますが、「小杉こども文化センター」(以下、「小杉こ文」)は乳幼児の親子や小学生の利用が多いです。

また、コスギサードアヴェニューという商業施設内にあるため、親子で買い物をし、そのまま遊びに来る方も多く、平日の午前中は乳幼児親子で賑わっています。さらに学校が終わった午後からは、小学生が増えてますます賑やかなようです。

こども文化センターは小学生、中学生、高校生の居場所づくりとして、児童が安心かつ安全に利用できるスペースを提供しています。

昔のように隣近所がみえるお付き合いというのが少なくなっている現状で、共働き家庭の増加や少子化など、どうしても自宅で、一人でいなければならない子どもが増えています。タワーマンションが立ち並ぶ環境で、子どもたちが安心していられる居場所を提供しているのが「小杉こ文」です。

さらにASCL(アスクル:アフター・スクール・チルドレン・ランド)という制度があります。こども文化センターの利用は、放課後、一度家に帰ってからが原則ですが、ASCLに登録(申込み)をすると、学校から直接来館し、利用することができます。

児童が自ら考え主体的に判断し、行動できる力を身につけられるよう、児童の自主性を尊重するとともに、自宅が遠方でもASCLを利用することで各種行事への参加ができ、仲間づくりや体験ができるなど、遊びを中心とした健全育成活動を行っています。

もちろん、各小学校とも、基本は授業が終われば寄り道をせずにまっすぐ家に帰るというスタイルは、今も変わりません。

図書室&学習室

毎月様々な行事が催される

「小杉こ文」の様々な行事の中で、毎月開催しているのが、地域の方が講師で来てくださる囲碁クラブとけん玉タイムです。けん玉検定も行い、子どもたちが技を伸ばしています。

それ以外では、「敬老の日」にちなんで「ありがとう工作」と行事名を付け、眼鏡ストラップをビーズで作ったり、「ハロウィン」や「クリスマス」といった、季節を感じとれるような行事を組み立てています。

一方で、子どもの自主性を尊重するということで、仲間づくりができるように、色々な種類のボードゲームやカードゲームなども施設に置いてあり、図書室にはマンガや小説、参考書などがたくさん並んでいるため、自分で自由に選んで、自分のやりたいことを好きな場所でやることができます。

その中で、スタッフが講師としてゲームのやり方などを教えることはもちろんあります。卓球などもできる部屋があるので、一緒にやりながら教えてあげることもあります。

また、子育て支援の一環としては、地域の保育士さんと連携し、どこに相談をしたら良いのか分からない子育ての悩みや、友だちができにくいという乳幼児親子のために、毎月、パパママパークやママの相談会、手遊びなどの行事も開催しています。こういった行事は、ママ友・パパ友仲間をふやすことにもつながります。

乳幼児室

保育サークルや青少年団体・市民活動団体も利用可能

「小杉こ文」には、学習室&図書室、音楽室、集会室、乳幼児室、遊戯室、多目的室、飲食スペースがあります。集会室は運動ができる部屋で、卓球やスポンジテニス、バトミントンなどができます。

遊戯室は、自分が持ってきたゲームなどでも自由に遊べるような部屋です。もちろん施設の遊具でも遊べます。多目的室は、壁一面にガラスが貼ってある部屋で、ダンスの練習などができますが、会議などでも使えるようになっています。

乳幼児室は、小学校に上がる前までの幼児が使える部屋で、遊具は室内にあり、全て消毒をしています。また、転倒してもけがをしないよう、床一面にマットを敷いています。

さらに自主的幼児サークルの支援もしています。親御さんたちが交流や子育ての情報交換などの目的で幼児サークルなどを作り、活動場所を探していると相談があった場合は、平日の午前中(小学校の長期休暇や休校日を除く)であれば小学生の利用がないので、団体登録をしていただき、集会室や多目的室を貸し出すということをしています。

また、「小杉こ文」を広く利用してもらうために、子ども会やジュニアリーダーなどの青少年団体や、地域でボランティア活動や社会の課題解決に貢献している市民活動団体に集会室などを利用していただいています。

集会室

●開館日時
年末年始(12月29日から1月3日)を除く毎日
午前9時30分~午後9時
日曜日・祝日は午後6時まで
●利用対象について
0歳~18歳未満の児童
未就学児の利用は、保護者の同伴が必要です。
午後6時以降は、中学生以上が利用対象となります。ただし、保護者同伴であれば小学生以下の利用も可能です。
児童健全育成に携わる地域の方々
市民活動に携わる地域の方々

■中原区のこども文化センター一覧(10カ所、概要、住所、地図)
https://www.city.kawasaki.jp/kurashi/category/17-2-10-15-3-0-0-0-0-0.html

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